インターンシップ実績

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インターンシップ実績

参加者一覧

R5 (2023)年度

氏名 所属研究科・専攻 インターンシップ先 実施テーマ 派遣期間
熊崎 紘介 工学系研究科物理工学専攻 株式会社村田製作所 みなとみらいイノベーションセンター 設計プロセス開発部 データサイエンス推進課 生態信号における所望信号の抽出に関する研究 2023/11/06-12/08
澤田 太郎 工学系研究科物理工学専攻 株式会社村田製作所 技術・事業開発本部 新規技術開発センター 先端技術研究開発部 計算科学とデータ科学を活用した誘電体材料の研究 2023/10/23-11/24
吉岡 岳洋 理学系研究科天文学専攻 日本ゼオン株式会社 総合開発センター基盤技術研究所  計測インフォマティクスの研究:トナーの帯電不良問題 2024/01/09-03/01
Anilkumar
Chirag
工学系研究科機械工学専攻 東京エレクトロン テクノロジーソリューションズ株式会社 シミュレーション技術開発部 フィルタによる溶質捕集の分子動力学シミュレーション 2024/02/01-02/29
糸矢 祐喜 工学系研究科電気系工学専攻 東京エレクトロン テクノロジーソリューションズ株式会社 シミュレーション技術開発部 High-k HfO₂ 向けのNeural Network Potential の構築 2023/12/07-2024/01/31
出口 鉄平 新領域創成科学研究科メディカル情報生命専攻 オムロンサイニックエックス株式会社 タンパク質と化学物質の言語モデルを用いた結合予測の研究 2024/02/01-03/31

R4 (2022)年度

氏名 所属研究科・専攻 インターンシップ先 実施テーマ 派遣期間
坪田 祥一 理学系研究科物理学専攻 京セラ株式会社 先進マテリアルデバイス研究所 車載デバイス開発部 空中ディスプレイの実現検討 2022/08/22-09/22
曽根 和樹 工学系研究科物理工学専攻 パナソニック ホールディングス株式会社 テクノロジー本部 機械学習導入による流体シミュレーションの高速化検証 2022/10/11-11/10
松尾 秀明 工学系研究科応用科学専攻 太陽誘電株式会社 機能デバイス開発部 においセンサの実用評価におけるデータ収集と、その統計処理による判定精度の検証 2022/10/27-11/25
KOUMBIA
Mkliwa
工学系研究科バイオエンジニアリング専攻 京セラ株式会社 メディカル開発センター センシング開発部 生体センシング機器の計測アルゴリズムの開発:入退浴検知アルゴリズムの設計と実装 2022/11/17-12/22
岩野 亜希人 工学系研究科物理工学専攻 日本ゼオン株式会社 総合開発センター基盤技術研究所 ハイパースペクトルカメラを用いた材料特性収集とMIに向けた応用検討 2022/12/01-2023/01/31
田中 宏明 理学系研究科物理学専攻 株式会社村田製作所 技術・事業開発本部 新規技術センター 先端技術研究開発部 MIを活用した誘電体材料の研究開発 2023/02/01-02/28
于 柏森
(YU Baisen)
工学系研究科電気系工学専攻 東京エレクトロン テクノロジーソリューションズ株式会社 半導体製造装置内の内部流動の数値シミュレーション 2023/02/01-02/28

R3 (2021)年度

氏名 所属研究科・専攻 インターンシップ先 実施テーマ 派遣期間
小野瀬 雅穂 工学系研究科物理工学専攻 株式会社村田製作所 技術・事業開発本部 新規技術センター 先端技術研究開発部 実験・計算科学を併用した新規誘電体開発に関する研究 2021/08/02-08/31
松本 啓岐 理学系研究科物理学専攻 プライムプラネットエナジー&ソリューションズ株式会社 プロジェクト創出部デジタルエンジニアリング室12グループ CAEによる熱伝達率の解析 2021/08/16-09/09
吉村 勇紀 理学系研究科天文学専攻 京セラ株式会社 研究開発本部 システム研究開発統括部 先進技術研究所 ワイヤレス基盤技術ラボ ミリ波帯域電磁波に関する数値シミュレーション及び信号処理解析に関する研究 2021/08/17-10/29
片岡 佑太 理学系研究科物理学専攻 日本製鉄株式会社 技術開発本部 先端技術研究所 数理科学研究部 計算材料科学と情報科学の融合による材料物性の予測 2021/09/06-10/29
齊藤 巧真 工学系研究科物理工学専攻 京セラ株式会社けいはんなリサーチセンター 基盤技術研究部 第一原理計算と機械学習による透明磁性体材料の探索 2021/10/01-10/31
坂巻 拓海 理学系研究科化学専攻 三菱ケミカル株式会社 Science & Innovation Center モノマー構造からのポリマー物性予測 2021/10/01-11/05
中尾 篤之 新領域創成科学研究科メディカル情報生命専攻 三菱ケミカル株式会社 Science & Innovation Center 分子構造からの物性予測において近年提案されているアルゴリズムの検証 2021/10/01-11/30
瀧本 翔平 理学系研究科物理学専攻 日本ゼオン株式会社 総合開発センター生産技術研究所 粉体成形によるLIB電極の製造プロセスの開発 2021/10/04-12/03
石垣 泰暉 情報理工学系研究科知能機械情報学専攻 京セラ株式会社 みなとみらいリサーチセンター フューチャーデザインラボ 人間拡張領域 身体の拡張に関する研究 2021/10/05-11/12
八日市屋 朋子 工学系研究科化学システム工学専攻 パナソニック株式会社 テクノロジー本部 古典分子動力学を活用した溶媒和自由エネルギー計算の実応用に向けた検討 2021/10/11-11/19
土本 晃久 工学系研究科化学システム工学専攻 株式会社村田製作所 みなとみらいイノベーションセンター 技術・事業開発本部 デバイスセンター 正極活物質材料(LCO)への異種元素添加による効果検討 2021/11/01-11/30
馬場 翔太郎 工学系研究科物理工学専攻 京セラ株式会社 先進マテリアルデバイス研究所基盤技術研究部電磁場技術課 量子アニーリングを用いた熱化に関する研究 2021/11/01-11/30
宮崎 優 工学系研究科物理工学専攻 パナソニック株式会社 テクノロジー本部 電子状態計算を目的とした量子コンピューティングプログラムの機能拡張 2022/01/11-02/18

R2 (2020)年度

氏名 所属研究科・専攻 インターンシップ先 実施テーマ 派遣期間
S. I 理学系研究科物理学専攻 三菱ケミカル株式会社 Science & Innovation Center Materials Design Laboratory ポリマーの物性予測と構造設計 2020/08/31-10/16
大瀧 貴史 新領域創成科学研究科物質系専攻 日本製鉄株式会社 技術開発本部 先端技術研究所 基盤メタラジー研究部 計算材料科学と情報科学の融合による材料物性の予測 -fcc鉄の磁性と固溶元素の状態- 2020/09/23-10/30
川田 拓弥 理学系研究科物理学専攻 日本ゼオン株式会社 総合開発センターCNT研究所 CNTを使った新規熱電モジュールの開発 2020/10/01-11/30
安田 寛徳 工学系研究科物理工学専攻 日本ゼオン株式会社 総合開発センター基盤技術研究所 高CNT成長性を示す炭化水素のMIによる探索 2020/10/05-12/10
楊 泓
(YANG Hong)
理学系研究科物理学専攻 京セラ株式会社 みなとみらいリサーチセンター 研究開発本部 先進技術研究所 画像センシングのためのAI/ 信号処理技術研究 2020/11/02-12/01
幸城 秀彦 理学系研究科物理学専攻 株式会社村田製作所 技術・事業開発本部 新規技術センター 先端技術研究開発部 第一原理計算・MIを活用した新規誘電体開発および誘電物性制御に関する研究 2020/11/9-12/04
石城 陽太 理学系研究科地球惑星科学専攻 京セラ株式会社 みなとみらいリサーチセンター 画像認識AIの研究 2020/11/18-12/18
新井 陽介 理学系研究科物理学専攻 京セラ株式会社 けいはんなリサーチセンター 先進マテリアルデバイス研究所 材料機能研究部 貼り合せSrTiO3基板の面内静電ポテンシャル測定 2021/01/12-02/12

※以下、H31-H27年度は、PCoMSイノベーション創出人材育成(IPD)プログラムの実績

H31/R1(2019)年度

氏名 所属研究科・専攻 インターンシップ先 実施テーマ 派遣期間
石川 文啓 理学系研究科物理学専攻 トヨタ自動車株式会社 材料技術部 材料創成・解析室
材料インフォマティクスグループ
次世代自動車に向けた各種の機能性材料についての物性物理、
理論化学、情報科学に基づく理論解析
2019/09/02-09/27
國定 聡 理学系研究科物理学専攻 株式会社日産アーク デバイス解析部 2元系合金表面の安定原子配置における特徴抽出(構造探索) 2019/09/02-10/31
池 震棟 理学系研究科物理学専攻 株式会社日立製作所 中央研究所 研究開発グループ
デジタルテクノロジーイノベーションセンタ
材料開発における材料計測の高度化に向けたAI/
機械学習の応用技術の研究
2019/09/02-11/29
岩崎 祐昂 新領域創成科学研究科物質系専攻 株式会社日産アーク 解析プラットフォーム開発部・デバイス解析室 表面・界面系のDFT計算 2019/09/16-11/15
中野 颯 理学系研究科物理学専攻 京セラ株式会社 みなとみらいリサーチセンター
先端技術研究所
AI画像認識アルゴリズムの性能改善研究 2019/10/01-11/14
横森 創 理学系研究科化学専攻 三菱ケミカル株式会社 Science & Innovation Center,
Organic Materials Laboratory 有機A
OLED材料に向けた化合物合成 2019/10/01-11/15
吉川 誠司 理学系研究科物理学専攻 京セラ株式会社 けいはんなリサーチセンター 先進マテリアルデバイス研究所 量子アニーリングを用いた組み合わせ最適化の研究 2019/11/25-12/26
山本 剛史 理学系研究科
物理学専攻
INAC/PHELIQS,
CEA and Grenoble Alpes University
超伝導回路におけるマイクロ波散乱の理論 2020/01/08-03/17

H30 (2018)年度

氏名 所属研究科・専攻 インターンシップ先 実施テーマ 派遣期間
石川 文啓 理学系研究科物理学専攻 新日鐵住金株式会社 先端技術研究所 基盤メタラジー研究部 計算材料科学と情報科学の融合による材料物性の予測 2018/08/21-10/12
吉岡 信行 理学系研究科
物理学専攻
日本アイ・ビー・エム株式会社 サイエンス&テクノロジー 量子計算のためのシミュレーションソフトウェアの研究 2018/09/18-11/16
長谷川 雅大 理学系研究科物理学専攻 日本電気株式会社 システムプラットフォーム研究所 量子アニーリング技術の研究 2018/10/01-11/29
奥村 駿 工学系研究科物理工学専攻 株式会社村田製作所 技術・事業開発本部 新規技術センター 先端技術研究開発部 電池系材料についての第一原理計算による様々な物性の理論的解析 2018/10/01-11/30
遠藤 由大 理学系研究科物理学専攻 株式会社日産アーク デバイス解析部 Caインターカレート2層グラフェン/SiCの第一原理計算
・Pt-Fe触媒の酸化還元反応下におけるコヒーレント
X線回折イメージング測定
2018/10/08-12/07
李 智蓮 新領域創成科学研究科物質系専攻 日本電気株式会社 システムプラットフォーム研究所 熱電変換デバイスの開発 2018/10/09-11/30
足立 大樹 理学系研究科物理学専攻 日本電気株式会社
データサイエンス研究所
深層学習を用いた画像処理技術の開発 2018/11/01-12/27
FAN Di 理学系研究科物理学専攻 Apple Inc. Yokohama Technology Center Optical Thin Film Development 2019/01/07-03/29
Le Minh Cristian 理学系研究科物理学専攻 University of California, Irvine Floquet DFT investigation 2019/01/14-03/14

H29 (2017)年度

氏名 所属研究科・専攻 インターンシップ先 実施テーマ 派遣期間
坂本  浩隆 新領域創成科学研究科複雑理工学専攻 トヨタ自動車株式会社 東富士研究所
電池材料・技術開発部
電池に関わる実験およびデータ解析手法の研究 2017/09/05-10/27
辻本  直人 理学系研究科
物理学専攻
トヨタ自動車株式会社 本社 基盤材料技術部 燃料電池の電解質の吸着構造および特性の古典 MDによる解析 2017/09/11-10/27
田中 悠太 理学系研究科物理学専攻 新日鐵住金株式会社 先端技術研究所 基盤メタラジー研究部 熱膨張係数の機械学習予測 2017/09/13-11/02
石野  誠一郎 工学系研究科
物理工学専攻
株式会社日産アーク デバイス解析部 リチウムイオン電池の電極反応シミュレーション 2017/10/16-12/15
藤田  浩之 理学系研究科
物理学専攻
日本電気株式会社 IoTデバイス研究所 磁性熱電変換素子用の材料探索 2017/11/13-2018/01/12
保田 侑亮 新領域創成科学研究科物質系専攻 株式会社日産アーク デバイス解析部 古典MD計算のプラスチック系への適用技術と実施例づくり 2018/06/04-07/27

H28(2016)年度

氏名 所属研究科・専攻 インターンシップ先 実施テーマ 派遣期間
佐藤 夏彦 理学系研究科物理学専攻 日本電気株式会社 システムプラットフォーム研究所 モバイル網に接続されたスマートフォンにおける通信速度
推定技術に対する機械学習の適用による推定精度向上
2016/07/26-09/14
越智 裕紀 理学系研究科物理学専攻 日本電気株式会社 グリーンプラットフォーム研究所 分散処理による機械学習の高速化 2016/08/16-09/30
堀田 俊樹 工学系研究科物理工学専攻 トヨタ自動車株式会社 東富士研究所 先進安全先行開発部
第1先行開発室
自動運転Human-Machine Interfaceの開発 2017/02/06-03/31

H27(2015)年度

氏名 所属研究科・専攻 インターンシップ先 派遣期間
加藤 洋生 理学系研究科物理学専攻 Vanderbilt University 2016/02/16-03/19
平岡 喬之 工学系研究科
物理工学専攻
EÖtvÖs University Budapest 2016/02/18-03/29

参加者の声

糸矢 祐喜さん
工学系研究科 電気系工学専攻

実施年度 2023年度
受入企業 東京エレクトロンテクノロジーソリューションズ株式会社
シミュレーション技術開発部
テーマ 「High-k HfO₂ 向けのNeural Network Potential の構築」
インターンシップの概要
および成果
本インターンシップでは電界効果トランジスタのゲート絶縁膜のモデリングに向け、ケンブリッジ大学材料科学研究所が開発したephemeral data derived potentials (EDDP)を用いたモデリングを検証した。HfO₂は多結晶で用いられ、かつ複数の結晶相を持つ材料である。そのため、モデリングには大きい系を用いることが求められている。従来のモデリング手法では原子の座標からエネルギーを算出する際の計算コストが高い。そこで、原子の座標とエネルギーの関係の関数を予め学習することで計算コストを下げるNeural Network Potentialが提案されている。この手法は発展途上であり、HfO₂に適応可能な手法や学習パラメータは提案されていない。そこで、この手法の一つであるEDDPについて学習パラメータを振って従来手法と比較しながら検証を行った。その中で、データ数やカットオフ半径などのパラメータと学習の質を示す二乗平均誤差や物質の安定性を示すフォノンバンドの関係を見出した。検証の結果、いくつかの結晶相は正しく再現されていないことが示され、改良が必要であることが示された。そして、課題について考察を行い、いくつか改善手法の提案を行った。以上の内容は今後の学会で発表予定である。以上の研究を進めるにあたってシミュレーション部門の多くの方々にサポートいただき、頻繁に議論させていただきました。
後輩への
アドバイス
所属研究室では主にデバイスのデザイン、作製、電気特性の評価や物理解析を行っており、計算科学に触れる機会はほとんどありませんでした。しかし、インターンシップでは計算科学の分野に長年携わっている方や、他分野から入った方など多様なバックグラウンドを持つ方と交流することで理解を深めることができました。そのため、これから新たに計算科学を使いたいという方にも良い機会だと思います。ただ、事前に基礎的なことを勉強しておくことをお勧めします。

坪田 祥一さん
理学系研究科 物理学専攻

実施年度 2022年度
受入企業 京セラ株式会社 先進マテリアルデバイス研究所
テーマ 「空中ディスプレイの実現検討」
インターンシップの概要
および成果
本インターンシップでは、空中ディスプレイの製品化に向けて、性能評価手法の確立や商品性の検討を行った。空中ディスプレイとは、光源から出た光を空中に結像させる、文字通り空中に浮いたディスプレイのことである。実体を持たない非接触型ディスプレイのため、従来ディスプレイよりも衛生的である。京セラ株式会社は特に高精細な空中ディスプレイの開発に力をいれており、広範な用途での市場開拓も目指している。
空中ディスプレイは結像位置を推定し難く、像面も湾曲しうるため、従来の評価方法がそのまま適用できず、正しい性能評価方法が確立されていなかった。私は本インターンシップで、結像位置・像面湾曲の推定に役立つ研究成果を得ることができた。2023 年 5 月開催のディスプレイに関する国際学会にて、京セラ株式会社が発表する内容の一部に含まれる予定である。
後輩への
アドバイス
将来絶対にアカデミアに残ると決めている人でない限り、長期インターンシップでの経験は必ず役に立つと思ってよいです。企業に就職した場合の具体的なイメージを掴むことができ、大学院の研究生活だけでは知り得なかった自分の適性も分かるかもしれません。また、参加企業に興味があるならば、進路選択の参考になるでしょう。その企業ならではの時間の使い方やリソース管理、実際の職場の雰囲気なども知ることができます。そういった内容は、短期のインターンシップ・説明会では、ほぼ体験できない内容なので大きな財産となるでしょう。

八日市屋 朋子さん
工学系研究科 化学システム工学専攻

実施年度 2021年度
受入企業 パナソニック株式会社 テクノロジー本部
テーマ 「古典分子動力学を活用した溶媒和自由エネルギー計算の実応用に向けた検討」
インターンシップの概要
および成果
本インターンシップでは、材料の溶解性予測を目指した、溶解度計算手法の比較・評価を行った。比較対象とした手法は、計算コストが低く、計算精度も低いとされるHSP計算、計算精度が高いが計算コストも高いBAR法、そしてコスト・精度が3つの中で共に中程度とされるエネルギー表示(ER)法であり、私はER法による計算を担当して行った。計算対象として、小分子系・有機分子系・高分子系の3種類の系についてシミュレーションを行い、溶解度を求めた結果、ER法は低コストで高精度な結果を与えることが分った。特に、有機分子系においては、HSP計算では再現できなかった溶解性実験結果をER法で再現することに成功した。
後輩への
アドバイス
博士課程では自分の専門分野に特化していく事が多いと思いますが、インターンシップにおいて普段とは異なるテーマに参加することで、専門の幅を広げることができると思います。また、異なる環境で研究を行うことで、研究の進め方等においても、新たな視点を得ることにつながると感じました。普段の環境から離れて研究を行う経験は、今しかできない貴重なチャンスだと思います。企業就職するかどうかに関わらず、是非余裕があれば参加してみると良い経験になると思います。

大瀧 貴史さん
新領域創成科学研究科 物質系専攻

実施年度 2020年度
受入企業 日本製鉄株式会社 技術開発本部先端技術研究所 基盤メタラジー研究部
テーマ 「計算材料科学と情報科学の融合による材料物性の予測 -fcc鉄の磁性と固溶元素の状態-」
インターンシップの概要
および成果
本インターンシップでは、911 ℃以上の高温で熱力学的に安定となるfcc鉄における不純物添加の第一原理計算を行った。fcc鉄は室温のbcc鉄と異なり磁気秩序が消失しており、磁気モーメントがランダムな方向を向く常磁性を示す。このランダムさを適切に取り入れるために、スーパーセルを用意し、各鉄原子の磁気モーメントの向きを擬似的な無秩序状態であるSpecial Quasirandom Structure (SQS)に従って設定した。この計算コストはスーパーセルのサイズに依存し、本研究では先行研究よりも一回り小さなサイズに設定することで計算コストを約1/10倍に減少させた。その際に、スーパーセルサイズが小さいことに起因した有限サイズ効果が問題になり得るが、以下で述べるようにSQSを吟味することでその問題を回避した。約40億通り存在する純鉄のスピン配置に対して総当たりを実行し、多体相関関数に基づいて系統的な分類を行うことで、数十個のSQSの作成と評価を行った。得られた全てのSQSに対して不純物原子を添加したときの固溶エネルギーを計算したところ、計算結果のばらつき具合とSQSの質(多体相関関数のエラー)の間に相関があること、および質の高いSQSを用いると先行研究と同じスーパーセルサイズでの計算結果を再現することを見出した。また、不純物原子近傍の磁気構造に注目することで、得られたSQSを数種類のグループに分類し、最も有限サイズ効果の影響が小さいグループに属するSQSを「不純物添加に適したSQS」と判定した。計算結果のSQS依存性の一部については、鉄が遍歴磁性体であることに由来して磁気モーメントの大きさが空間的に揺らぎ、この揺らぎを介した相互作用が多体相関の形ではたらくという描像で物理的な考察を行った。以上の研究を進める際には、研究員の方々と頻繁に議論させていただき、約一ヶ月間という短期間で上記のようなまとまった成果をあげることができた。
後輩への
アドバイス
インターンシップ開始前にある程度事前準備をしておくとスムーズに研究を開始できると思います。私が大学院の研究室で扱う対象はもっぱら分子性結晶やその光学応答でして、インターン先のテーマである鉄や磁性とは少し離れていましたので、事前に勉強して知識をつけた上でインターンシップに臨みました。 インターンシップを始めてみると1ヶ月という期間はあっという間に過ぎ去っていき、事前準備の大切さを感じました。インターンシップは企業での研究を目で見て肌で感じることができる貴重な機会です。 博士課程の学生は将来に対する不安を持ちがちですが、この機会に企業で自身の力が発揮できるか試してみませんか?

横森 創さん
理学系研究科化学専攻

実施年度 2019年度
受入企業 三菱ケミカル株式会社 Science & Innovation Center, Organic Materials Laboratory 有機A
テーマ 「OLED材料に向けた化合物合成」
インターンシップの概要
および成果
OLEDの発光層材料となる”化合物”の合成を行った。これまでのインターン先の知見をもとに商品化に適した性質を示すことが期待できる分子を設計し、市販品の化合物から十数段階、10~20 gスケールの合成を逐次行った。 合成の結果としては、OLEDの発光層材料の目的化合物の合成およびその精製に成功した。また、並行して進めていた他の目的化合物についても合成過程の約70%が完了するに至った。 現在の大学での研究分野において、目的化合物を市販品から合成できるということは大変強みになるスキルであるので、合成能力の向上といった基礎的な成果も得られた。さらに研究の進め方という点でも、大学では一つのことにじっくり打ち込むのに対して、企業ではできそうなものから行い、そうでないものは早く見切りをつけるという研究姿勢を実際に体験し、自身の研究の進め方を見直す良い機会となった。
後輩への
アドバイス
特に進路をアカデミックにするか、民間企業に就職するかを迷っている方は、参加して損をするということはないので参加をお勧めする。また、私自身は合成実験という完全には専門ではない分野での実習を希望したこともあり、実際に研究業務に慣れたのはおよそ1ヶ月かかったので、可能であれば1ヶ月以上インターン期間を取った方が良いように思う。

奥村 駿さん
工学系研究科 物理工学専攻

実施年度 2018年度
受入企業 株式会社村田製作所 技術・事業開発本部
新規技術センター 先端技術研究開発部
テーマ 「電池系材料についての第一原理計算による様々な物性の理論的解析」
インターンシップの概要
および成果
全固体電池の開発への応用を念頭に置いて、電池材料について第一原理計算による電気的特性の評価を行った。Quantum Espressoとそのポスト処理パッケージを用いて、直流電気伝導度による定量的評価や、状態密度による定性的な考察を行った。また、第一原理計算から得られた結果をもとに機械学習によるモデル構築を行うことで、これからの高効率な材料探索の可能性を広げる。
代表的な正極材料LiCoO_2 に対する計算では先行研究の結果を定量的に解釈し、Liイオン濃度に対する電気伝導性の変化を追うことができた。また、スピネル型のLi酸化物に対しては、磁性の効果も取り入れながら電子状態の変化を計算することができた。そこでは、組み合わせる遷移金属の種類や比率によってとり得る酸化数が変化し、磁性と電気伝導性の両方に大きな影響が出ることを明らかにした。これらの結果から、正極・負極の活物質において電気伝導性を制御するためには、遷移金属の磁気的性質を考慮に入れることが重要であるという知見を得た。さらに、それぞれの組成において第一原理計算の結果から期待される相対電位や体積変化率などを算出し、材料探索の指針を得ることができた。
後輩への
アドバイス
大学を離れて長期間にわたって企業で研究をする機会はなかなかないので、企業への就職を考えているかどうかに関わらず一度体験してみてもいいと思います。普段とは違った環境、はじめてのテーマで研究を行うことで、自分の将来に対する視野が広がります。

坂本 浩隆さん
新領域創成科学研究科 複雑理工学専攻

実施年度 2017年度
受入企業 トヨタ自動車株式会社 電池材料・技術開発部
テーマ 「電池に関わる実験およびデータ解析手法の研究」
インターンシップの概要
および成果
実際の材料開発現場で行われているデータ解析から需要を汲み取り、現場で利用可能な手法を提案することを目的とした。
目的達成のため、積極的に電池の作製や評価、画像データの観測の手順を見学させていただいた。
得られた知見を活かして解析手法を提案している。解析では画像の前処理、構造因子の抽出、構造因子と性能との回帰分析などを行った。
画像の前処理では人間にも機械にも認識しやすい画像を作成する方法を提案することができ、実際に利用もしていただいた。
構造因子の抽出と分析では開発部署の方と積極的に議論し、これまで定量化されていなかった新しい構造因子を提案することができた。
それらの構造因子は回帰分析の結果重要であると判断もされ、インターンのなかで重要な成果になった。私は今後のキャリアで異分野の専門家とコミュニケーションをとる仕事を志向しており、今回インターンの中で成果を出せた経験は大きな自信につながった。
後輩への
アドバイス
よりインターンシップを充実させるため、マッチングワークショップに参加する前に自分なりの目的を定めておくことをお勧めします。
インターン中で得られた学びは、開発現場とデータ解析やシミュレーションを行う自分たちの間で
違う部分を積極的に見つけ、議論を深めることで得られました。
受け入れてくださる企業の方は通常の業務もあり、忙しそうに見えて話しかけるには気が引けるかもしれません。
しかしなるべく遠慮せず時間をいただいて議論と修正を繰り返すことで、
完成度が高く受け入れ先の方にも納得いただける、良い研究ができると思います。